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沖縄に新しい知事さんがやって来ました。後に「沖縄の島守」と呼ばれる島田叡知事さんです。
前の知事さんは去年の暮れに出張と称して本土に帰ってしまいました。当てにならない知事さんなんか用はないって、沖縄の人たち言っていましたが、知事さんに続けと本土出身の県庁の偉い人たちがみんな、沖縄を去ってしまい、沖縄出身の議員さんたちまで、何だかんだと理由をつけて沖縄から出て行ってしまいました。
県庁に勤めていた父は毎日、情けないと愚痴ばかりこぼしていました。新しい知事さんが任命されるはずだけど、戦場になるかもしれない沖縄に来てくれる知事さんなんていないだろうって言っていました。
きっと、誰かが来てくれるわよって、私は父を励ましましたが、私も命を懸けてまで沖縄に来てくれる知事さんなんていないかもしれないと思っていました。
ところが、1月31日、新しい知事さんがやって来ました。その日、私たちは作業をしていましたが、ブラスバンド部員は急遽、県庁に行くようにと言われて、どこから集めたのか楽器を借りて、知事さんを歓迎するために演奏をしました。
チラッとしか見られませんでしたが、新しい知事さんは背が高くて頼もしく感じられました。愚痴ばかりこぼしていた父も、島田知事さんが来てからは、「ほんとに偉いお人だ」とやたらと褒めて、毎日、楽しそうに出勤して行きました。
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